美術解剖図を覚えよう 解剖知識の大切さ
何かを包んだ袋を描く場合、中に何が詰まってるかわからないとどのように描いていいか手がかりがありません。
それと同じことが人体を描く上でも言えます。
中身を知らずにガワは描けない
人体の仕組みや構造をある程度わかっていないと、ただやみくもに勘で描いているばかりではいつまで経っても上達はできません。
人体の骨格や筋肉がどのようについていて、どう動くのか、これを知っていると知っていないとでは絵の説得力が全く変わってきます。
例えば大胸筋ですが、大胸筋がどこから始まってどこにひっついているのか知っていますか?
これがわからないとただ胸のあたりに丸く線を入れてなんとなくで描くことになります。
大胸筋の構造
大胸筋は胸骨や鎖骨から始まり、上腕骨のところにひっついくような流れになっています。
普段は三角筋や上腕二頭筋がかぶさっていてどこにくっついてるかは見えないようになっています。
だからこその解剖図なのです。
こういうことを知っていると人体を描くときに、どう描いたらいいかという手がかりになり上達も早くなります。
解剖図の勉強法
解剖学の勉強には書籍を用います。もちろんネットでもOKですが
解剖といっても医者や整体師になるのではないのですから、そこまで本格的で高級なものを買う必要はありません。(医者用のは高い)
また、医者になるわけでもないので、部位の正確な名前なども一字一句覚える必要はないでしょう。大切なのは構造や仕組みを理解することです。
そういうのにうってつけなのが絵描き用の解剖図である「美術解剖図」です。
手頃な値段で手に入るし、人体を知る上で十分に役立ちます。
私はJ・シェパード先生のやさしい美術解剖図―人物デッサンの基礎を座右の書として勉強しました。
それにくわえて補助的に何冊か買って見比べたりするといいと思います。一冊では角度が足りなくて理解しづらい絵や部位がある場合に有用となります。
『人体デッサン (みみずく・アートシリーズ)』、『美術解剖図ノート (みみずく・アートシリーズ)』などがオススメです。